肝硬変の患者さんは、もともと肝臓の線維化のため肝細胞が減少しており、各種貯蔵能が減少しています。

とくに、グリコーゲンの蓄積能力が少なく、食後は糖の取り込みが障害されているため高血糖になりやすく、逆に夜間から早朝にかけてはグリコーゲンが枯渇して、極端な飢餓状態が存在し、エネルギーの確保として筋肉を崩壊させて補っております。

肝硬変で筋肉が徐々に減少していくなど蛋白異化の亢進はこのような原因にもあるようです。そのような状態が長くつづきますと肝硬変の病態の悪化をまねくと考えられます。