アデラビン9号 1mL/アデラビン9号 2mL

薬効分類名

肝臓抽出製剤

効能効果

・慢性肝疾患における肝機能の改善

・下記疾患のうちビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
湿疹・皮膚炎群、口唇炎・口角炎・口内炎、びまん性表層角膜炎

用法及び用量

通常成人1日1〜2mLを1〜2回に分けて皮下、筋肉内又は静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

臨床成績

臨床効果

1.慢性肝疾患

(1)慢性肝炎

組織学的に確認された慢性肝炎患者215例に対し、アデラビンの有用性をプラセボを対照として二重盲検法により検討した。投与方法は、12mL5%ブドウ糖250mL又は500mLに混入し、4週間連日点滴静脈注射した。その結果アデラビン群はプラセボ群に比べ、主治医判定、二次判定ともそれぞれ0.1%、5%の危険率で有用性が認められた。層別では、慢性活動性肝炎群、HBs抗原陽性群、飲酒歴のない群に特に有用であった。また、肝機能検査においてアデラビン群ではGOTGPTTTT、血清ビリルビン、ICGの有意な改善が認められた。

(2)肝硬変

代償性肝硬変の入院患者338例を対象に、アデラビン、FAD及びプラセボの3群に分け、それぞれ2mLをブドウ糖液に混入し8週間連日点滴静脈注射し、自覚症状、他覚所見、肝機能の変動を観察した。アデラビン群は血清ビリルビン、GOTGPTCh-E、アルブミン、γ−グロブリン、ZTTの有意な改善が見られ、FAD群ではアルブミン、Ch-Eの有意な改善が認められた。アデラビン、FADとも特記すべき副作用を認めなかった。主治医ならびに二次判定の結果、アデラビン群はプラセボ群に比べ、有意な有用性が認められた。 

 

使用上の注意

重要な基本的注意

ショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

副作用

総症例3,248例中、副作用が報告されたのは43例(1.32%)であった。主な症状は嘔気11件(0.34%)、胸部不快感11件(0.34%)、発疹8件(0.25%)であった。