代謝改善解毒剤
用法及び用量
チオプロニンとして、通常成人1回100mg(本剤1錠)を1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
1.肝疾患
(1)慢性肝炎
二重盲検法による試験の結果、主治医による有用度判定では本剤の有用率は56.6%(43/76)であった。
(2)ヘモジデロージス
ヘモジデリン沈着の肝障害に対し、11例中7例に尿中への排泄鉄量の増加、11例中6例に血清鉄の正常化、減少が認められ、肝生検所見も改善された。
(3)薬物性肝障害
精神病患者のクロルプロマジン療法に伴う薬物性肝障害に対する有効率は86.7%(26/30)であった。
また、抗結核剤、抗腫瘍剤による肝障害に対しても肝保護作用を示した。
黄疸等の重篤な副作用があらわれることがあるので、投与中は定期的に肝機能検査(とくに投与後2、4、6週の検査)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、上記の異常には、発疹、そう痒感等の皮膚症状、食欲不振、悪心等の消化器症状、あるいは発熱、けん怠感等が先行してあらわれることがあるので、これらの症状についても観察を十分に行うこと。
慢性肝疾患を対象とした副作用調査の総症例4,710例中、副作用が認められたのは58例(1.2%)であった。主な副作用は肝機能障害・トランスアミナーゼ値の上昇・肝障害12件(0.25%)、そう痒感11件(0.23%)、皮疹・発疹・薬疹10件(0.21%)等であった。(再評価時)
1.中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、天疱瘡様症状
中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、天疱瘡様症状があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2.黄疸
まれに黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど、観察を十分に行い、GOT・GPT・ALP・ビリルビン等の異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3.*無顆粒球症
まれに無顆粒球症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、投与中は咽頭痛、発熱等の風邪様症状の発現に十分注意すること。
4.間質性肺炎
間質性肺炎があらわれたとの報告がある。
5.**重症筋無力症、多発性筋炎
慢性関節リウマチ患者等に大量投与した場合、重症筋無力症、多発性筋炎があらわれたとの報告がある。
まれに:0.1%未満、ときに:0.1〜5%未満、副詞なし:5%以上又は頻度不明
*過敏症0.1〜5%未満
そう痒感、発疹
*過敏症0.1%未満
発熱、皮膚の発赤
*皮膚0.1〜5%未満
麻疹様皮疹
*皮膚0.1%未満
扁平苔癬
*血液0.1%未満
汎血球減少、白血球減少、血小板減少等の血液障害
*消化器5%以上又は頻度不明
腹痛、下痢
*消化器0.1%未満
食欲不振、悪心・嘔吐
*肝臓0.1〜5%未満
GOT・GPT・ALP上昇等の肝機能障害
*腎臓(長期大量投与した場合)5%以上又は頻度不明
ネフローゼ症候群
*その他5%以上又は頻度不明
味覚異常、インスリン自己免疫症候群、手足のしびれ感
*その他0.1%未満
けん怠感
副作用が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。