C型肝炎治療薬「リバビリン」(製品名レベトール)輸入承認を取得
この新薬は、既存のインターフェロン製剤
(イントロン-A)と併用し、これまでインターフェロン単独で効果のなかった患者さんでもウイルスが消滅する率が3倍以上に高まるという薬剤。薬価(薬の公定価格)が決まり次第、年内にも医療用医薬品として発売する方向。
リバビリンは単独では効果はないが、インターフェロンがウイルスを取り除く働きを助け
今回インターフェロン製剤「イントロン‐A」と併用する療法でのみ承認を得た。
臨床試験では、インターフェロン単独療法が効かない患者さんで十倍、その他の患者さんでも三倍の確でウイルスの消滅効果を確認できたとの報告。
国内にはC型肝炎ウイルスを持つ潜在患者さんが約200万人いるとされ、海外ではすでに併用療法が一般的で、C型肝炎対策に取り組む厚生労働省は今回の「リバビリン」を
優先的に審査し、申請から7ヶ月という短期間で承認しました。
ジェノタイプ1かつ高ウイルス量の
C型慢性肝炎患者における、ウイルス量別のウイルス血症改善効果について検討して成績です。投与終了後
24週目におけるウイルス陰性化率は、ウイルス量を500kcopies/mlで区別した場合、500 kcopies/ml未満・以上に関係なく、IFN単独群に比べてレベトール併用群は、有意に高いウイルスの陰性化率が得られており、850kcopies/ml 以上においても優位な差が認められました。
ジェノタイプ1かつ高ウイルス量の患者さんにおいての
IFN治療歴別効果ですが、IFNの治療歴に関係なくIFN単独療法に比較して高いウイルス陰性化効果が期待できます。
上の2つは海外における主要なC型肝炎治療のガイドラインです。
まず、
APASLが勧告した「アジア太平洋地域のおけるB型肝炎、C型肝炎感染の予防と治療に関するコンセンサスとしての報告」です。このガイドラインではリバビリン
/インターフェロン併用療法は、C型慢性肝炎の未治療患者さんにに対する初回治療法として、最初に選択すべき治療法として推奨しています。再治療例に対しても同様で具体的な投与スケジュールが明記されています。また、
EASLにおきましても、ほぼ同様の内容が勧告されています。
国内においての適応は
インターフェロンα−2
bと併用すること。通常、成人には、リバビリンとして1日600
mg〜800mgを1日2回に分けて連日朝夕食後経口投与する。体重60
kg以下の場合は1日600mg、また、体重60kgを超える場合は1日800mgとする。なお、投与用を1日600
mgとする場合は朝食後200mg、夕食後400mgを経口投与する。