慢性C型肝炎治療薬、相次ぎ新発売

 

 感染者数が増加しているウイルスによる慢性C型肝炎の新しい治療薬が相次いで発売された。インターフェロンα2b(IFNα2b)製剤と組み合わせて使うシェリング・プラウの抗ウイルス剤「レベトールカプセル」(一般名・リバビリン)と、山之内製薬−アムジェンの「アドバフェロン」(同インターフェロンアルファコン−1)で、いずれも難治性のジェノタイプ1bと呼ばれるC型肝炎ウイルスに対して治癒効果の高い新薬で、それぞれ七日発売した。

 

 シェリングのリバビリンは、同社のIFNα2b「イントロンA」との併用療法で使用するもので、ジェノタイプ1b型のウイルス量の多い患者に対して、IFNα2b単独使用よりも、ウイルスの量に関係なく有効な治癒効果を示した。

また同併用療法はIFN再治療症例に対しても、ジェノタイプ・ウイルス量に関係なく同2b単独に比べ優れた効能だった。

 一方、山之内製薬−アムジェンが開発した遺伝子組み換えによるインターフェロンアルファコン−1は、13種類のIFN−αサブタイプのアミノ酸配列から、最も出現頻度の高いアミノ酸を順次組み合わせた新規のIFNα製剤で、山之内が製造・販売にあたる。

 同治療薬は従来のIFNαでは、ほとんど治癒効果のなかったジェノタイプ1b・高ウイルス血症の症例で、ウイルス陰性化率16.7%という高い数値を示した。これはリバビリン併用療法に近い数値。また副作用は発熱など、これまでのIFNと同様の症状。