「C型といわれた人へ【改訂版】」
小学館文庫
ISBN4-09-418142-3 日本肝臓学会指導医 藤岡高弘 著
定価 533円+税
患者が知りたいポイントをQ&Aで非常にわかりやすく解説されております。
また、IFN等の最新治療もとても勉強になります。
C型肝炎と診断されたら、まずお勧めしたい書籍です。
(↓)改訂版が出ます。
藤岡高弘著『C型肝炎といわれた人へ【改訂版】』(小学館文庫)
――目 次――
はじめに
これだけは知っておいてほしい基本のQ&A
Q1.C型慢性肝炎とは、どんな病気ですか?
Q2.なぜ怖い病気といわれるのですか?
Q3.自覚症状がなくても定期健診が必要なのはなぜ?
Q4.感染経路はどのようなものですか?
Q5.治療法はありますか?
第1章
C型慢性肝炎の基礎知識(診断・症状・検査・治療)
【診断・症状】
Q1.会社の健康診断で「HCV抗体 陽性」と言われました。
Q2.「C型肝炎の疑い」で再検査を受けたら「HCV−RNA定性(−)」でした。
Q3.検査結果に「HCV−RNA定量0.5KIU/ml以下」と書かれています。
Q4.以前「C型肝炎」と言われ、今回、別の病院では「遺伝子の検査でマイナスです」と言われました。
Q5.健康診断のたびに「肝機能異常」でひっかかります。
Q6.最近疲れが取れにくく、知人に「肝臓が悪いとだるくなる」と言われ心配です。
Q7.C型肝炎特有の症状はありますか?
【検査・治療】
Q8.検査や治療はどのように進められるのですか?
Q9.検査では、どんなことを調べるのですか?
Q10.自分が乗っているC型肝炎列車の「位置」と「スピード」は、どのような検査でわかりますか?
Q11.肝臓の「線維化」「炎症」を表わす言葉は?
Q12.治療には入院が必要ですか? その期間は?
Q13.治療期間はどのくらいかかりますか?
Q14.主治医に「しばらく様子を見ましょう」と言われました。早くに治療を始めなくて大丈夫でしょうか?
Q15.「キャリア」と「慢性肝炎」の違いは?
Q16.C型慢性肝炎と診断されてからずっとGPTは基準値内です。肝炎を発症せずにすみますか?
Q17.30歳代。子どもの頃の輸血で感染しました。そろそろ肝硬変、肝ガンになるのではと心配です。
Q18.慢性肝炎でも肝ガンが出来ますか?
Q19.GPT値の目標は?
Q20.血小板数が10万を切ると発ガンするというのは本当ですか?
Q21.病気の進行具合具がわかる「線維化マーカー」とは?
Q22.通院の負担が大きいので「グリチルリチン製剤」注射をやめたいのですが。
Q23.海外出張中も現地の病院で「グリチルリチン製剤」を打ったほうがいいですか?
Q24.「グリチルリチン製剤」打ってもGPTが80より下がりません。
Q25.新聞で小柴胡湯の副作用が報じられていました。服用を続けても大丈夫?
★コラム
C型肝炎の抗体検査とは
「検出限界」とは
病気が進むと血小板数が減るのはなぜ?
慢性肝炎が進むと肝臓に線維が溜まるわけ
ヒアルロン酸とは?
低すぎる血小板数の謎
瀉血療法とは?
第2章
インターフェロン療法
【インターフェロン治療開始にあたっての疑問】
Q26.インターフェロンとは?
Q27.どうしてC型肝炎に効くのですか?
Q28.インターフェロンが効きやすい人は?
Q29.ウイルスの型が「判定不能」でした。
Q30.新しい測定法「ハイレンジ法」とは? また、従来のアンプリコア法との違いは?
Q31.「ウイルス量が多い」と言われショックです。重症なのでしょうか。
Q32.検査のたびにウイルス量が増減するのが気になります。
Q33.初期のC型慢性肝炎。セログループ1・高ウイルス量でGPT基準値内。インターフェロン治療をすべきですか?
Q34.各種インターフェロン製剤の特徴・違いは?
Q35.併用療法で使う「レベトール」はどんな薬ですか?
Q36.レベトール併用療法が出来ない人とは?
Q37.さまざまなタイプのインターフェロンが登場し、最良の治療法の選択に迷います。
Q38.副作用に耐えられるか不安です。
Q39.副作用の「うつ症状」とは?
Q40.以前、副作用でインターフェロン治療を中止しました。再治療は可能ですか?
Q41.自己免疫性肝炎を併発しているとインターフェロン治療はできませんか?
Q42.自己注射は可能ですか?
Q43.子どもの患者に対するインターフェロン治療は、何歳頃に行うのが適当ですか?
Q44.妊娠・出産に影響がないか心配です。
Q45.65歳。インターフェロン治療に年齢の上限はありますか?
【インターフェロン治療中の疑問】
Q46.薬が効いているか確かめる方法は?
Q47.治療中の定性検査は(−)なのに、GPTが上がってきました。
Q48.レベトール併用療法中でヘモグロビンが10に下がりました。治療継続しても大丈夫?
Q49.セログループ1・高ウイルス量では、治療開始後どのくらいで定性(−)になれば著効が望めますか?
【インターフェロン治療終了後の疑問】
Q50.投与終了後、どのくらい定性(−)なら最終的に著効になりますか?
Q51.投与終了1ヵ月後、GPTが上昇してきました。再燃でしょうか?
Q52.再燃の場合、その後の治療はどう進めればいいですか?
Q53.著効になっても、経過観察を続ける必要はありますか?
Q54.飲酒を再開してもいいですか?
★コラム
C型肝炎と「肝外病変」
インターフェロン少量長期投与の治療法について
インターフェロン治療後の不完全著効について
第3章
肝硬変
Q55.肝硬変になると、もう治らないのでしょうか?
Q56.肝硬変になると、どんな症状が出ますか?
Q57.肝硬変の人が気をつけたい体調の変化はありますか?
Q58.慢性肝炎と肝硬変の境はどこですか?
Q59.肝硬変と言われましたがGOT・GPTは正常です。何かの間違いでは?
Q60.「代償性」と「非代償性」の違いは何ですか?
Q61.肝臓の「予備能」は、どの検査数値でわかりますか?
Q62.なぜ今は、あまり腹水を抜かなくなったのですか?
Q63.「合併症の食道静脈瘤に注意」と言われるのはなぜですか?
Q64.食道静脈瘤をつくらないために気をつけることは?
Q65.食道静脈瘤の治療法を教えてください。
Q66.画像診断、内視鏡検査はどのくらいの間隔で受けるべきですか?
Q67.血小板を増やす方法は?
Q68.医師に「脾臓を取る」と言われましたが、身体に影響はないのでしょうか?
Q69.肝硬変と診断されてもインターフェロン治療はできますか?
Q70.肝硬変でも「グリチルリチン製剤」は使ったほうがいいですか?
Q71.食事で気をつけることは?
Q72.これまでどおり仕事を続けてかまいませんか?
Q73.「アミノレバン」が飲みにくく、困っています。
Q74.肝性脳症にならないよう気をつけることは?
Q75.肝性脳症の患者に対し、家族はどう接したらよいですか?
Q76.インフルエンザのワクチンは、打ったほうがいいでしょうか?
★コラム
分岐鎖アミノ酸製剤とは
「肝硬変と食事@―糖尿病との関係」
肝性脳症の予防に「シャント塞栓術」
「肝硬変と食事A―夜食を摂ろう」
第4章
肝ガン
Q77.なぜ何度も再発を繰り返すのですか?
Q78.エコーでは、どのくらいの大きさまでの肝ガンを発見できますか?
Q79.AFP値が上がってきました。ガンができたのでしょうか?
Q80.肝ガンの治療法を教えてください。
Q81.再発を防ぐ手立てはありますか?
Q82.インターフェロンの少量長期投与は再発予防に有効ですか?
Q83.肝ガンができたら、どのくらい生きられるのですか?
★コラム
CTとMRI
インターフェロンの抗ガン作用
第5章
日常生活の疑問
Q84.同居中の家族にも検査を受けさせるべきでしょうか?
Q85.家族に感染しないよう、日常生活で注意をすることは?
Q86.子どもと一緒にお風呂に入っても大丈夫ですか?
Q87.セックスでうつりますか?
Q88.血液以外の体液中にも、ウイルスはいるのでしょうか?
Q89.最近、輸血を受けました。感染の心配は?
Q90.感染ルートのひとつといわれる「血液製剤」とは何ですか。
Q91.パートナーがC型肝炎と知らずに性交渉をもちました。いつ・どんな検査受ければいいですか?
Q92.A型・B型肝炎のワクチンを打っておいたほうがいいですか?
Q93.お酒、タバコはやめるべきですか?
Q94.C型慢性肝炎に良い食べ物は何ですか?
Q95.風邪薬など市販薬を服用しても大丈夫ですか?
Q96.母子感染について教えてください。
Q97.母乳で育ててもかまいませんか?
Q98.感染防止のためのワクチンはありますか?
Q99.歯科治療の際、C型肝炎と告げた方がよいのでしょうか?
Q100.勤務先に「C型肝炎で通院中」と言わなくてはいけませんか?
Q101.運動制限はありますか?
Q102.治療費はどのくらいかかりますか?
Q103.専門医を見つける方法は?
Q104.知人に「健康食品」を勧められています。
Q105.C型肝炎の患者にとっての「心構え」を教えてください。
★コラム
悪者になった「シジミ」
母子感染に関するその他のQ&A
・感染する子/しない子がいるはなぜ?
・感染した子に出る症状
・ワクチン接種はどうすればいい?
・C型肝炎の母親から生まれた子どもの出産後のフォローアップは?
「ウコン」による薬剤性肝炎
第6章
薬の話・検査の話
【薬の話 1】
PEG‐IFN
・PegIntron(ペグイントロン)
・PEGASYS(ペガシス)
【薬の話 2】
C型慢性肝炎や肝硬変の治療によく使われる薬
・グリチルリチン製剤
・小柴胡湯
・ウルソデオキシコール酸(UDCA)
・EPL(ポリエンホスファチジルコリン)
・芍薬甘草湯
・タウリン
・アデラビン
・BCAA製剤
・二糖類(ラクツロースなど)
【薬の話 3】
今後期待される新薬
・抗炎症薬
・抗ウイルス薬
・抗線維化薬。
・制ガン剤
・その他(ペガシス+リバビリン併用療法、コンセンサスインターフェロン+リバビリン併用療法、コンセンサスインターフェロンのPEG製剤)
【検査の話】
・肝生検
・エコー(超音波検査)
・CT、MRI
・その他、今後期待される検査機器(FibroScan、Real−time Virtual Sonography)
用語解説
HCV-RAN、「定性」と「定量」、核酸同定、PCR法、アンプリコア、GOT(AST),GPT(ALT)、γ-GTP、NASH、肝生検、インターフェロン、グリチルリチン製剤、ウルソ、小柴胡湯、血小板、ヒアルロン酸、「活動性」と「非活動性」、PVP、W型コラーゲン7S、KIU/ml、レベトール、溶血性貧血、催奇形性、肝性脳症、コリンエステラーゼ、PT活性、ビリルビン、柴苓湯、門脈圧亢進、標準体重の出し方、PIVKAU、非環式レチノイド、ビタミンK
チャート
・C型肝炎を疑ったときの検査の進め方
・抗ウイルス療法、抗炎症療法の流れ
・治療の目的とそれぞれの治療法
・著効を目指したウイルスの型・量別 IFN治療の選択案
・副作用の早期発見につながる自覚症状
・母子感染による小児C型慢性肝炎の治療指針
・住民健診で使われるC型肝炎ウイルス検査の指針
付録
高額療養費の支給制度
インターフェロン&リバビリン薬価表
鉄分の多い食品/少ない食品
鉄分を控えた「除鉄食」メニュー案
肝臓の構造
患者会、C型肝炎についての情報が得られるホームページ一覧